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ミュージカル作品紹介(第94回)
from 1945
■劇  団 ミスター・スリム・カンパニー
■鑑 賞 日 平成11年7月25日(日) マチネ
■劇 場 名 千本桜ホール(学芸大学)
■料  金 全席自由�,000円(前売料金)
      ↑招待券を頂きましたが、申し訳ないのでお支払い

■作・演出 深水 龍作     ■音  響 嘉陽 宗一郎
■照  明 三田 弘明,ライトスタッフ
■振  付 高野 千夏     ■特殊効果 森本 浩
■音楽協力 鈴木 雄大,天才トノサマBAND
キ ャ ス ト
トニー    (橋本 和人)   お銀     (田中佐恵子)
リリィ    (山本 明子)   八田     (八田 篤尚)
ピン子    (山口 裕子)   安藤     (安田 龍二)
松野     (面田  成)   松井     (松井 宗但)
アケミ    (八島 直美)   美由紀    (吉成美由紀)
野村     (深水 龍作)               ほか
ス ト ー リ ー
 GHQ進駐の時代、戦後の混乱期に一財産稼いだ松井は、銀座にダンスホールを開いていた。独特の喋り調子で司会を務めるトニー、昔なじみで歌と踊りに秀でたリリィ、元気あふれる踊り子達に支えられて繁盛していた。そこへ戦死したと思われた旧友松野が帰ってきた。引き揚げ後に人を殺した松野は追われているらしい。が、松井は体を張って守り通すことを決意する。
 安藤は渋谷のヤクザ者、国会議員に成り上がったフィクサー野村をバックに、松野を付け回すのだった。渡米を決意する松野、行動を共にしようとするリリィ、友情と愛情に嫉妬さえ抱く松井・・・果たして?
コ メ ン ト
シナリオ 場面展開が早すぎるので疲れますが、戦後の混乱を表現しようと苦労してある作品です。底辺に暮らすパンスケお銀の世界は、少し明るかったのが気になりました。
キャスト 今回は筋立てのしっかりしたストーリー芝居でしたので、キャストの性格付けも明瞭で、それぞれ目一杯演じてくれました。年齢に関係なく、とにかく元気が良いのが素晴らしいです。パワーが伝わってきます。
ナンバー 懐メロが何曲か歌われ、ダンス音楽にも使われていました。リリィ唱う「SingSingSing」、ピン子唱う「買い物ブギ」がお奨めです。オリジナルはありません。
ステージ バックとサイドに伸縮性の縦ブラインド、ステージ後方にちょっとした台座があるだけの超シンプルなステージでした。衣裳はそれなりに考証してあり、戦後の雰囲気が出ていました。オープニングのスライドショーも良い演出でした。
演 技 力 松井は終始渋い役どころで、虚勢を含んだ良い味を出していました。橋本が臆面なく道化役を演じるところも楽しかったのですが、後半は飽きます。山口の元気いっぱいのハツラツとした演技も素晴らしいものでした。山本の憂い顔、八島のガサツ顔も面白かったです。面田はやや力みすぎで平面すぎた感じでした。
歌 唱 力 山本はいい声が出ていましたが、楽日の疲れか声がかすれ気味でした。田中山口はいま少し丁寧に唱って欲しい感じでした。八島のガラガラ大声は設定通りということですから・・・。
ダ ン ス
ダンスホールを標榜するだけあり、踊る踊る踊る…という感じです。全身から汗が噴き出して、それを滴らせながら踊るのは迫力があります。振付も工夫されてあり、狭いステージを目一杯活かす感じで大きなアクションが目立ちました。ダンスに関しては優劣が付けがたいです。
アンサンブルが別の配役衣裳のまま出てくるのは、ちょっと気になります。
総合評価 前作に比べるとチマチマした演出が減り、豪快な雰囲気が出ていました。ストーリー立てもしっかりしており、随所にシリアスあり、ギャグあり、ラブありでバランスも良かったと感じました。歌唱力をアップしてくれるとさらに素晴らしいのですが・・・。次回作にも大いに期待します。
千秋楽ということで、開演30分前に到着したのに立見席。ダブルヘッダーのこの日は大変でした。。。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
ミスター・スリム・カンパニー
 事務局/東京都中野区野方5−10−4−203   Tel:
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