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ミュージカル作品紹介(第169回)
ブルーサファイア
■劇  団 ミスター・スリム・カンパニー
■鑑 賞 日 平成12年7月20日(木) ソワレ
■劇 場 名 シアターモリエール(新宿三丁目)
■料  金 全席自由�,500円(前売料金)

■作・演出 深水 龍作     ■音  楽 鈴木 雄大
■照  明 三田 弘明     ■振  付 高野 千夏
■音  響 嘉陽 宗一郎
■演  奏 B Street Rock'n Roll Band
キ ャ ス ト
ナシケン   (梨本謙次郎)   シヅコ    (山本 明子)
クイーン   (橋本 和人)   シゲル    (面田  成)
龍二     (安田 龍二)   八田     (八田 篤尚)
松井     (松井 宗但)   松井婦人   (山口 祐子)
大輔     (河村 昌志)   ナオミ    (八島 直美)
彩      (長沼  彩)   元校長    (加賀 山伸)
鈴木     (深水 龍作)               ほか
ス ト ー リ ー
 長野の山奥からナシケンが帰ってきた。調子のいい話を持って帰り派手に騒ぐ彼だが、誰もが興味半分心配半分で見つめている。そんな彼がブチ上げたのは、2個のタコが必ず入ったタコ焼きのチェーン。予想に反して大当たりしたのだが・・。
 昔ナシケンと一波乱あったシヅコ。それでもナシケンを待ち続ける彼女を、八田は歌手として再デビューさせようと待ち続けていた。ようやく新曲を売り出したシヅコだったが・・・。
 オカマ俳優のクイーン、そこへ居候する彼等の元校長、ワケありの松井夫妻、数多くの若者たち。
コ メ ン ト
シナリオ ダンスシーンが多く、話の中身はあまり多くありません。しかし、ナシケンに絡めた人生観やビジネス話が大変に面白く愉しめました。
キャスト ダンスに芝居に元気のあるキャストが揃っており、野武士的な雰囲気は未だに変わりません。しかし今回はアンサンブルが多すぎて、つまらないシーンもありました。アンサンブルの質は、高くありません。
ナンバー テーマ「ブルーサファイア」は綺麗な曲ですが、少し不似合いな印象でした。フィナーレは、非常に元気がありました。ロックが主体でしたが、ジャズなどもあり愉しめました。
ステージ 相変わらずシンプルなステージですが、今回は広めのステージでしたので、正面にバンドを配置するスペースがあったようです。客席通路にめり込んでくるほどに圧迫感があり、臨場感が愉しめました。
演 技 力 どのキャストも目に力があって、真剣さが伝わってきます。これほど全てのキャストに力がある劇団は少ないので、敢えてそういう指導が徹底されているのでしょうか。
梨本がシリアスからコミカルまで演じ分けて、見事です。橋本は衣裳を何度も替えて不気味なオカマを演じてあり、観客サービスも良く、人気でした。八田山口加賀安田松井河村はそれぞれ味の違いがあって面白いです(名前はお気に入り順)。女優はすこし霞む印象でした。
歌 唱 力 山本は、張りがあり綺麗な声でした。初日ということもあり、掠れるでもなく良かったです。男優たちは歌うというより叫ぶという感じで、あまり美しくありません。聞き取りにくい歌詞も結構ありましたし・・。
ダ ン ス とにかく元気です。踊る踊る踊る・・という感じで、とくに序盤で連続するダンスナンバーは派手です。振付は独創性が高く、他劇団ではお目に掛かれないものが多いです。
比較的アンサンブルも付いてきている印象で、揃わないまでも熱意が伝わります。汗ダラダラだらけでありました。アンサンブルで目立ったのは、最後まで元気さを貫いていた長沼です。
総合評価 ストーリー展開は定番化されているようで、先が読めてしまうようになったのが、少し残念であります。とはいえ、構成はすっきり分かりやすいもので、役者の元気と熱意で十分にカバーされています。今回は狭いステージにアンサンブルを出しすぎていたことと、そのアンサンブルが悪目立ちしたことが難点です。

受付の処理能力不足で、開演まで30分も掛かったのには閉口しました。それでも、最前列のセンターをゲットできたのはラッキーでした。本作品は25周年記念になるそうです。これからも頑張って欲しいです。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
ミスター・スリム・カンパニー
 事務局/東京都中野区野方5−10−4−203   Tel:
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