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ミュージカル作品紹介(第188回)
夢があるから!
■劇  団 劇団スイセイ・ミュージカル
■鑑 賞 日 平成12年10月9日(月) マチネ
■劇 場 名 東京芸術劇場 中ホール(池袋)
■料  金 全席指定�,000円(出演者割引料金)

■製作総指揮・原案 西田 直木
■演出・振付・原案 荒巻 正
■脚  本 高橋 由美子    ■作曲・音楽監督 八幡 茂
■振付・ステージング 山田 卓,中川 久美,関根 玲子
■美  術 野村 真紀     ■衣  裳 石井 早苗
■照  明 森下 泰      ■音  響 小幡 亨
■歌唱指導 神 ゆかり     ■舞台監督 工藤 静雄
■S  V 中川 久美
キ ャ ス ト
久美     (湖上 芽映)   晃      (中村 繁之)
まゆみ    (西内いず美)   ケン     (吉田 要士)
スザンヌ   (佐藤 志穂)   大海原朱里江 (藤森 裕美)
久美の父   (田代 久雄)   久美の母   (大曽根典子)
リタ     (山本 映子)               ほか
ス ト ー リ ー
第59回を参照。登場人物の名前が変わったほか、細部でかなり変更がありました。
コ メ ン ト
シナリオ 脚本家が変わり、シナリオが大幅に書き換えられていました。ただし実話からより遠くなったとのことです。スザンヌや大海原に関わる部分がコミカルになり、毒々しさが解消されたことが評価でき、素直で分かりやすいストーリーに成りました。
キャスト キャストの技能レベルがアップしていますが、チケット代が相応に上がっているので・・う〜む。
ナンバー ミュージカルならなんでもできる」「ひとすじの道」「アメリカン・ドリーム」など良いナンバーがありました。テーマの「夢があるから」も良いですが、ショートなのでインパクトに欠けます。
ステージ 可動式の階段を使っての場面転換は、定着させたようです。シンプルは良いのですが、チケット代の上昇を考えると、味気なさが目立ちます。衣裳もやや安手な印象が目立ちます。スザンヌや大海原には、もっと大女優らしい衣裳を用意しても良いと感じます。
演 技 力 本作で初めて観た湖上は、無理のない安定した演技でした。中村は、渋くて憎めない名演で、音楽座公演よりも良い雰囲気でした。吉田のサバサバした演技は格好良く、中堅の味が出ています。前作や前々作での少年役とはまた違っています。藤森佐藤も堂に入ってきた感じで、素晴らしいです。山本はショートでしたが、通りの良い台詞調子でした。
歌 唱 力 コーラス曲は良いですが、全体的にソロの生きているシーンが少なかったです。湖上は高音で声の裏返る場面が何度かあり、非常に惜しいです。良い声も出ているのですが・・。田代の重量感の出る声も良かったです。
ダ ン ス ダンスは大人数で踊るシーンが多く、目を楽しませてくれます。しかし必然性を感じられないシーンが無くもありません。一幕では、息の合った元気なダンスが披露されていました。しかし二幕ではあまり現れず残念です。ダンスがメインになる話なので、二幕でももう少し派手な演出が欲しかったと思います。とくに「薔薇色の時」では、湖上に輝かしい久美を踊って欲しいです。
総合評価 大女優と成り得たはずの女性を主人公に据える話にしては、いささか衣裳や演出がケチなのが惜しいところです。演技力やダンスがアップしてきていますし、定番作品も揃ってきたところなので、少し配分を考えて欲しいです。現状では、チケット代がやや高めだと感じます。
公演ごとにパワーアップを感じさせる、元気の続く劇団です。短期間に同一キャストで異なる作品をこなしており、どこまで伸びるか楽しみです。

看板作品「FAME」に魅了されてステージに上がってしまったという山本は、もうレギュラー入りしてしまいました。応援していきます。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
劇団スイセイ・ミュージカル
 事務所/神奈川県川崎市多摩区布田21−3   Tel:
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