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ミュージカル作品紹介(第224回)
ONLY ONE
■劇  団 劇団スイセイ・ミュージカル
■鑑 賞 日 平成13年3月2日(金) ソワレ
■劇 場 名 シアターサンモール(新宿御苑前)
■料  金 全席指定�,500円(前売料金)

■原案・演出 西田 直木    ■脚  本 高橋 由美子
■作曲・音楽監督 八幡 茂
■振  付 中川 久美,荒巻 正,上田 明子,阿部 雅浩
■美  術 岡元 邦治     ■照  明 森下 泰
■衣  裳 石井 早苗     ■音  響 小幡 亨,中村 恵美子
■歌唱指導 吉田 要士     ■舞台監督 工藤 静雄
■制  作 川島 弘士,岡村 和宏,渡辺 千草
キ ャ ス ト
秋彦     (荒巻  正)   冬子     (藤森 裕美)
真夏     (佐藤 志穂)   小春     (大曽根典子)
桜      (秋長 一枝)   松ノ助    (阿部 雅浩)
麻子     (上田 明子)   梨枝     (山本 映子)
杏子     (三竹 詩乃)   杉策     (岡元 邦治)
林太郎    (富塚 清衡)   幹生     (吉田 要士)
もみじ    (金子 昌代)                 
ス ト ー リ ー
 ある劇団の稽古場だった建物を新居とした秋彦冬子。秋彦は高校教師だが、元教え子達とミュージカルの上演を目指すことになった。ところが、初舞台の日に関東大震災で命を絶たれたという真夏が、幽霊となって現れ、自分もミュージカルに出たいと懇願するのだった。その願いを聞き入れことにした冬子は、真夏に体を貸すことにした。
 演技は上手いが慣れないミュージカルに混乱する真夏。真夏は優しい秋彦に恋をし、新たな未練を持つようになったらしい。メンバーは冬子だと信じて稽古に励むが、不自然な冬子の行動が目を惹くように・・。
コ メ ン ト
シナリオ 中盤で、登場人物のエピソードを盛り込みすぎていました。総花的でやや纏まりがなく、主題がぼやける感じでした。秋彦・冬子・真夏の三角関係に絞って、会話や展開に厚みを持たせて欲しいところです。劇団員たちの個性は消極的な表現に留めた方が、バランス良いと思います。
キャスト シナリオの半端さがあって、キャストが十分に生かされていませんでした。今後手が入っていくのだと思いますが、もう少し舞台で活き活きして欲しいところです。
ナンバー テーマ「ONLY ONE」が綺麗なコーラスでした。ソロやデュオは、力不足な印象があり、インパクトの弱さが気になります。シンガーが良いので、ナンバーの梃子入れに期待します。それにしても、この劇団のナンバーには「夢」という言葉が多いです。
ステージ 稽古場のセットが中心でした。少しリアルさに拘りすぎたものか、ゴチャゴチャした感じでした。衣裳は、稽古着が中心でしたので、終盤のショー衣裳のほかは目立ちませんでした。照明や音響は安定感が出ています。
演 技 力 藤森の1人二役が印象的です。TVドラマなどと違って、即時に性格を入れ替えるのは大変でしょう。荒巻は、少しクサイ演技であったのが、バランスを欠いてしまいました。吉田は、シナリオ以上にアクの強さを強調していて、不気味でした。
歌 唱 力 ソロでは三竹の高音が印象に残りました。コーラスになるとキレイですが、ソロやデュオではインパクトが不足していました。
ダ ン ス 特に中盤で見せ場を欠き、全体的にダンスは薄い感じでした。
総合評価 みんなが主役というスタイルが、完全に裏目に出ています。三人の主役に絞り込んだ話に、整理して欲しいです。芝居が強調されすぎて、歌唱やダンスのインパクトが弱いのも問題だと思います。スイセイの定番作品に成っていけるのでしょうか。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
劇団スイセイ・ミュージカル
 事務所/神奈川県川崎市多摩区布田21−3   Tel:
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