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ミュージカル作品紹介(第228回)
キャバレー・オン・ブロードウェイ
■劇 場 名 STUDIO54(NY)
■鑑 賞 日 平成12年8月6日(日) イブニング
■料  金 全席指定$ネ80ドル

■原  案� Isherwood
■演  出� Vaccariello ■監  修� Mendes
■脚  本� Masteroff ■作  詞� Ebb
■作  曲� Kander ■美  術� Brill
■衣  裳� Ivey Long ■照  明� Eisenhauer
■音  響� Ronan ■振  付� Krane
■音楽監督� Monaco ■舞台監督� Hanson
■メイク � H Mercer
キ ャ ス ト
Emcee(Vance Avery) Sally(Lea Thompson)
Clifford(Michael Hayden) Ernst(Martin Moran)
Schneider(Carole Shelly) Schultz(Dick Latessa)
Max(Fred Rose) Gorilla(Linda Romof)

etc.
ス ト ー リ ー
 米国人作家Cliffordは、ベルリンへやって来る途中で知り合ったErnstの勧めで、Schneider夫人のアパートへ住むことに決めた。そして、その夜訪れたキャバレーの歌姫Sallyの目にとまり、同棲生活を始めることになった。
 全く売れないCliffordは、Ernstの怪しい取引に荷担したが、彼がナチストであることを知り、人間関係がギクシャクする。ベルリンの街に高鳴る、ナチスの足音。夫人と結婚することになった、ユダヤ人の果物屋店主Schultzにも・・。
≠ニの間に生まれる子供のため、Cliffordは米国に帰ろうとするのだが、その意気地のなさを詰られる。彼を見限ったSallyは、再びキャバレーへ帰っていく。
コ メ ン ト
シナリオ 小説・映画を題材にし、さらにリメークもされた伝統あるミュージカル作品です。ナチス批判を底流に据えて、ベルリンのキャバレーと古アパートを舞台に、官能と退廃の世界を綴る異色作品だということです。
背景の分からない日本人には、1回や2回では分からない難しさを感じました。
キャスト ロングランキャストではありませんが、アンサンブルに至るまで質が高いです。演技力&ダンス力は抜群でも、体作りはベストと言い難い感じもします。全米ツアーから復帰したばかりのSally役は、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのロレインが演じました。
ナンバー 耳に馴染んだ名曲が並びます。中でも「Cabaret」「I Don't Care Much」が秀逸です。映画で有名になった「Money」は舞台ではあまり映えません。「Don't Tell Mama」など可愛いものがあれば、「Willkommen」のような濃いものもあります。
キャストに楽器を演奏させるというのは、面白い演出ですが、ソロではさほど巧くも無いようでした。録音のようなシーンもありました。
ステージ オペラハウス風の造りの内壁を壊し放題に壊し、安キャバレー風に仕立て上げた客席が不思議な世界です。飲食も自由で、ディナーショーの趣です。ステージは2階式で、1階は三枚の古ぼけたドアが登退場用にあり、2階は銀簾の後ろにバンドが並んでいます。2階の床から大きな額縁が下がり、古めかしい電飾があります。両サイドには螺旋階段があり、演出に活かされます。衣裳も小道具も暗いベルリンらしさを出していました。
演 技 力 Averyの濃密な演技は不気味です。青白い化粧に、怪しくうねる肢体、艶めかしくも険しい仕草や表情が素晴らしいです。Haydenは、やや影が薄く、存在感が薄れてしまったのが残念です。Thompsonは、序盤のケバさから中盤の可憐さに変わるのが良いと思います。アンサンブル達の化粧濃い無表情さが非常に不気味です。
歌 唱 力 Averyの怪しい声に惹かれます。Thompsonは、張りのある重い声に迫力を感じました。オリジナルキャスト版とは味わいが違います。
ダ ン ス ダンサーのセックスアピールの強さが、猥雑でも面白いです。Averyの奇抜なコスチュームと、静かなリードもまずまずです。集団ダンスに、重く冷たい時代を織り込んでいるようです。
総合評価 数多いブロードウェイ作品でも、かなり奇抜な部類に入る作品のようです。今夏、ジャパンツアーでやって来ます。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
STUDIO54(254 WEST, 54th STREET,NY)
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