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ミュージカル作品紹介(第292回)
誰もがリーダー、誰もがスター
■劇  団 アルゴ公演事務局
■鑑 賞 日 平成14年7月28日(日) マチネ
■劇 場 名 アートスフィア(天王洲アイル)
■料  金 全席指定 S席5,000円(前売料金)

■脚  本 小椋 佳      ■演出・振付 宮崎 渥巳
■美  術 斎木 信太朗    ■音  響 清水 吉郎
■照  明 高見 和義     ■衣  裳 木舗 ミヤコ
■歌唱指導 長田 明子     ■舞台監督 岡林 真央
■ヘアメイク 吉池 麻野,安東 千賀子
■バスケットボール指導 坂元 正憲,比知屋 政子,高木 尚子 他
■制  作 青木 弘光
キ ャ ス ト
麗子     (立花かおる)   小太郎    (西村  仁)
あき     (本田 有花)   なな     (中村 桃花)
まい     (池田  愛)   のぞみ    (船越真美子)
大町     (田上ひろし)   けんた    (大山 真志)
まもる    (西川 大貴)             ほか多数
ス ト ー リ ー
 アルゴ学園中学の女子バスケットボールチームが、山村へ強化合宿にやってきた。教師麗子は、選手時代の自分の挫折を悔い、コーチとして日本制覇を目標にしている。子供達も制覇を目指しているが、根性が足りず結束も弱い。麗子の同窓生小太郎や、少年けんたなどの支援を受けているが、どこかお座なり。
 子供達は強化合宿に期待していたものの、炊事・洗濯・掃除・重トレなどに不平不満。優等生であるキャプテンあきが頑張っているが、チームメイトの反発は止められない。ついに、ななのぞみによる脱走事件が発生し・・。
コ メ ン ト
シナリオ 旧作品に比べると、脚本の厚みが薄いようです。無理矢理に2時間作品としているために、冗長な会話・展開が目立ちました。シナリオが乱れない範囲でエピソードを追加するか、1幕物とした方が佳いと思います。
キャスト 小学6年〜高校3年による中学チームでしたので、シナリオのミスマッチもあり纏まりが悪いようです。幅広い年齢層に拘るための無理であったようですが。
ナンバー 従来作品の中から抽出したナンバーのみで構成され、新曲は無かったようです。ストーリーに無理のあるナンバーはありませんでしたが、逆にストーリーを歪めたのでしょう。
フィナーレの2コーラス曲が印象に残ったものの、他はインパクトが弱いです。
ステージ 奥行きのある階段ステージでした。山を表現したものか、ゴテゴテした段差であり、子供達の足下が気になりました。安手のセットは、よく言えばシンプルです。衣裳は、子供らしい自然な服装でした。
演 技 力 本田以下、元気な演技をする子役が多数有りました。よく練習を積んでいる様子です。みんながスターというほど均等に出番はなく、リーダー役がよく纏めているようです。
立花は厳しい女コーチの味が出ており、巧いです。客席への目線がやや気になりました。田上の惚けた教頭のパフォーマンスは、笑いを誘います。大山は中1である割に、落ち着いた良い芝居をしていました。
歌 唱 力 フィナーレの2曲はバックコーラス付きであったものの、40人のコーラスと思えないほどか細いものでした。チャイルディッシュなナンバーが多いですが、高校生のキャストには厳しいものか、口パクが目立ちました。
ダ ン ス 大きなモーションの多いダンスでした。よく練習が積まれており、難しい振りもこなしている印象を受けました。しかし、自分のダンスに手一杯であるキャストが多く、フォーメーションやフォームのバラツキが気になりました。複数名のサブリーダーが必要だと思います。
総合評価 エルダ・アルゴからアルゴに逆戻りしました。理由はよく分かりませんが、16年目を強調していました。女の子主体の作品とし、既製のナンバー、内容の薄いシナリオでお茶を濁した感があります。全体に子役のグレードが上がっていただけに、惜しまれます。そろそろアルゴ方式も限界なのでしょうか。
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています
なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください
ア ク セ ス
アルゴ公演事務局
 事務局/東京都渋谷区代々木1−8−5   Tel:
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