ミュージカル作品紹介（第２９４回　クラス・アクト）

ミュージカル作品紹介（第２９３回）

ＡＣＬＡＳＳＡＣＴ

■鑑賞日　平成１４年７月２７日（土）　マチネ
■劇場名　赤坂ＡＣＴシアター（赤坂）
■料　　金　全席指定　Ｓ席10,500円（前売料金）

■脚本・演出：Lonny Price（ロニー・プライス）
■作詞・作曲：Edward Kleban（エドワード・クリーバン）
■脚　　本：Linda Kline（リンダ・クライン）
■振　　付：Marguerite Derricks（マルガリット・デリックス）
■美　　術：James Noone（ジェイムス・ノーン）
■衣　　裳：Carrie Robbins（キャリー・ロビンズ）
■照　　明：Kevin Adams（ケヴィン・アダムズ）
■編　　曲：Larry Hochman（ラリー・ホックマン）
■音楽監督：Steve Orich（スティーブ・オリッチ）
■監　　修：吉井　久美子　　　　■字幕翻訳　川本　燁子
■技術監督　眞野　純　　　　　　■舞台監督　藤崎　遊

キ　ャ　ス　ト

`エド``（Lonny Price）`	`チャーリー``（Jeff Blumenkrantz）`
`ルーシー``（Donna Bullock）`	`モナ``（Michelle Duffy）`
`ボビー``（David Hibbard）`	`ソフィー``（Michele Pawk）`
`リーマン``（Patrik Quinn）`	`サラ``（Sara Ramirez）`

ストーリー

　医学生を志していたが精神に異常を来した、エド。病院の中で音楽の才能に目覚め、幼な馴染みソフィーに励まされて音楽家を目指すことになった。偏執狂でもあるエドは、音楽会社ＢＭＩに努める傍ら、リーマンのワークショップでミュージカルを学ぶ。作曲家との兼業では目が出せず脱サラしたエドは、最大の理解者であるソフィーと仲違いをしてしまう。
　ワークショップ時代の仲間に支えられ、新作の作詞を引き受けた。その「コーラスライン」が空前のヒットを飛ばし、巨額の印税を獲得した。その後・・気に入った仕事しか受けない彼は、新作を出すことなく、失意のウチに没した。
　そして、昔の仲間達が集まって、彼の追悼式が始まる・・。

`コ　メ　ン　ト`
`シナリオ`	`「コーラスライン伝説」と派手な前評判を飛ばした作品です。彼の作詞のみの功績ではないものの、トニー賞・オリヴィエ賞などを総ナメした偉大なる作曲家のストーリーです。` `追悼式の参列者の懐古話から過去のエピソードを綴るものの、エドの偏執ぶりを強調するために、娯楽性は殆どありません。`
`キャスト`	`作・演出家である``Price``を筆頭に、B.Wayメンバーを率いています。`
`ナンバー`	`全てがエドこと``Edward Kleban``の作品だそうです。追悼式で仲間達に贈られた曲から構成したのは、個人の遺言に由るそうです。歌詞は平易な英語で、聴きやすいものが多く、相対的にメロディのインパクトが弱い感じでした。`
`ステージ`	`最後方に白色スクリーンがあり、黒カーテンで仕切るだけの単純なセットです。舞台前方に置かれた骨壺は、最後まで残りました。主役は変わらず、脇役だけが衣裳や化粧を変えていくものでした。`
`演技力`	`Price``の偏執的な演技は見事です。B.Way作品だけにグレードが高いですが、複数役を淡々とこなす``Blumenkrantz``が印象的でした。` `序盤はクリアな英語だったものの、中盤以降はハイピッチな会話でした。ポン太の語学力では、付いていけません。`
`歌唱力`	`Price``の謳うエドのテーマ「Light On My Feet」は諄いです。芝居に重点が置かれているためか、全体にインパクトある歌唱を欠きました。`
`ダンス`	`中盤にそれなりのダンスシーンがありましたが、派手なアクションはありません。芝居に重点があるためか、ダンスは最小限という印象です。`
`総合評価`	`「コーラスライン」のファンでもない限り、日本人の興味を引きそうにない作品でした。とくに一幕は重い話が多く、肝心のコーラスラインも一瞬で終わるため・・ツライでしょう。` `赤坂ＡＣＴは誘致作品で失敗したことが無いと記憶していますが、本作は失敗だったのではないでしょうか。今回は、全座席１／３の客入りでした。`
`上記コメントはポン太の主観＆独断に基づいています` `なお、評価ランクは``ポン太の五つ星``を参照ください`
`ア　ク　セ　ス`